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ソケットリフトの手順

ソケットリフトによる骨再生術の手順を解説します

ソケットリフトとは、上顎奥の骨が薄く、インプラント治療ができない際に行われる骨造成術の1種です。ソケットリフト術はどのような手順で進めるのか、骨造成からインプラント治療終了までの期間はどれくらいかかるのかなど、ソケットリフトの手術について解説します。

インプラント手術を前に患者の状態を確認してる男性歯科医師

ソケットリフト手術の手順

ソケットリフトに必要な検査から、外科手術と同時に埋入したインプラントが定着するまでの手順を詳しく説明します。上顎奥の上には「上顎洞」と呼ばれる空洞があるため、慎重に手術をしなくてはいけません。

1. 事前の検査

インプラント治療を行う場合、治療計画を立てるために必要な資料を検査で準備します。歯科用CTやパノラマレントゲンでの撮影、口腔内や顔の写真などを用意し、準備した資料を基に骨造成が必要かどうかを判断します。

2. 手術開始

上顎奥の骨が足りないためソケットリフトが必要だと診断された場合、外科手術を始めます。徹底的な衛生管理のもと、施術を行います。

1. 上顎の切開

手術予定の部分に麻酔を注入し、麻酔が効いていることが確認できたら、元々歯が生えていた部分の歯肉を切開します。歯肉を剥離(はくり)し、手術部位の歯槽骨を確認します。

2. ドリリング

ドリルで歯槽骨に穴を開けますが、骨が火傷しないように回転数などに気を配ります。ドリルで穴を掘り進め、歯槽骨と上顎洞の間を1㎜程度残した状態でドリルを止めます。

3. 上顎洞の引き上げ

ドリルで空けた穴に「オステオトーム」という呼ばれる特殊な外科器具を挿入し、インプラント体を埋め込むスペースを作ります。オステオトームとは金属の棒のようなもので、この棒を歯科用のマレット(トンカチ)で叩きながら慎重に上顎洞の膜と歯槽骨とを引き剥がしていきます。この時、上顎洞を覆う「シュナイダー膜」を傷つけたり、突き破ったりしないように慎重に作業を進める必要があります。

4. インプラント埋入

予定していた位置まで上顎洞の引き上げが終わったら、できた空間にインプラントの人工歯根部分と増骨材(骨補填材)や自家骨を埋め入れます。

インプラントが入った歯の模型

3. インプラントの定着

手術部位を縫合し、終了です。挿入した骨補填材や自家骨が歯槽骨と馴染み、インプラントと増骨部分が安定するまで約4~6ヶ月程度待ちます。安定したら、上部構造(人工歯)を装着して完了です。

ソケットリフトの適応基準

ソケットリフトは上あごの奥歯の骨が垂直的(部分的)に少ないケースが適応です。しかし、骨の厚みが5㎜以下のような極端に骨が足りない場合や、広範囲に骨が少ない場合には適応外となります。骨の厚みが5㎜以下の場合はサイナスリフトが適応となります。

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